サトノノブレスなど、今週の主要調教馬場の時計
栗東トレセンニュース

 7月27日の日曜日に集中的な激しい雷雨があったものの、今週に入ってからは天候も安定。日中は非常に暑さを感じる気候だが、調教開始前の時間帯は日の出が遅くなったこともあり、涼しさを感じることもあった。

 今週から栗東所属馬の主場は小倉競馬場になり、輸送距離は一気に長くなる。前日輸送ということもあり、追い切りの加減が難しくなるところ。しかし、輸送による負担が昔に比べて軽くなったことから、ある程度、しっかりと追い切ってから競馬に向かう馬が多くなったという印象を受ける。

【坂路/4F51.9秒】
 30日。一番時計はシルクバーニッシュ(栗東・中内田充正厩舎)の4F50.1秒。スタート直後から、かなり飛ばしていく感じで追い切っただけに、終いは1F13.0秒を要した。3F目から4F目の失速ぶりを見ていると、馬場の影響で速い時計が出たという感じではない。

 速い時計をマークした中で、注目すべきはメイショウエゾフジ(栗東・小野幸治厩舎)。JRAでデビュー、未勝利で園田競馬に移籍し、JRAへの転厩となったが、以前にJRAに在籍した時は4F54秒台が精一杯だったのに対して、今週の追い切りは4F51.6秒。明らかに成長を感じる動きを見せている。

 先週の「±0.0秒」。先週に比べると、4F51.9秒以下が少ないような気もするが、追い切り頭数の減少なども影響していると思われるので、30日、31日とも先週と同じ『±0.0秒』で記録している。

【CW/5F66.5秒】
 ここ最近は、時計が掛かる、重い、と思っていたCコースだが、同じような馬場状態が続いており、馬場差としては非常に安定している。日中、適度に風が吹いており、これも安定した馬場状態をキープする一役を担っているのではないだろうか。

 31日は和田竜二騎手騎乗のサトノノブレス(栗東・池江泰寿厩舎)が、小倉記念(8月10日・小倉芝2000m)の1週前追い切りを行った。先頭がプリンスダム、続いてサトノアラジンという隊列の最後方から併せ馬。

 6F標識を過ぎたところから、ある程度のラップを刻んでいく。直線に向くと、プリンスダムの脚色が怪しくなり、直線半ばからサトノアラジンをサトノノブレスが追いかける形。内から懸命に鞍上が手綱をしごくが、前も楽をしているので、最後まで追いつけず。時計は6F81.6~5F66.7~4F52.5~3F38.5~1F11.8秒と、速い数字をマークしているだけに、サトノアラジンが動いたという判断でよいだろう。

 先週の馬場差は「-0.2秒」。今週も極端に速い時計はなく、先週と同じような全体的な時計が出ているので、馬場差は、30日、31日とも先週と同じ『-0.2秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 先週に引き続き、今週の芝馬場も追い切りに利用した厩舎は確認できなかった。一応、馬場差は30日、31日とも『+0.0秒』で記録している。

 ポリトラック馬場の一番時計は、サンレイレーザー(栗東・高橋義忠厩舎)の5F61.7秒。ポリトラック好時計の常連だけに、この馬の時計が馬場差を計算するのに最適だが、いつもと変わりなく速い時計が出せているので、馬場状態に変化はない。よって馬場差は、30日、31日とも『-1.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)

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